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『ライオンのおやつ』とバッハの調べ。人生の終わりに後悔しないための「自分への正直さ」

読書

昼間の日差しに、少しずつ春らしさが感じられるようになりました。 室内で育てている観葉植物に日向ぼっこをさせながら、ゆったりとした読書タイムを過ごしています。

今日手に取ったのは、お友達に薦めてもらった小川糸さんの『ライオンのおやつ』。 医師から余命宣告を受けた主人公の雫(しずく)が、人生最期の日々を過ごす場所として、瀬戸内の海が見えるホスピス「ライオンの家」を選び、そこで出会う仲間たちとの人間模様を描いた物語です。

2020年にドラマ化もされた名作ですが、私はこれまで書店などで表紙を見かける程度で、実際にページをめくるのは初めてでした。


チェロの響きに身を委ねて

本の中で、雫は「子守歌代わりだった」というチェロの組曲をイヤホンで聴いています。 私もその描写に合わせ、現代で最も有名なチェリストの一人、ヨーヨー・マが演奏するヨハン・セバスチャン・バッハの『無伴奏チェロ組曲』を流してみました。

チェロの豊かな音色と重厚な響きが、空気を伝わって身体にまで響いてくるようです。この贅沢な音色に包まれながら読み進めると、物語の世界がより深く、鮮やかに迫ってきます。


「死」を意識することで見えてくるもの

ホスピスは、日々「死」と隣り合わせの場所です。 しかし、私たちは普段、どれだけ死を意識しながら生きているでしょうか。

この本を読みながら思い出したのが、オーストラリアの緩和ケア看護師、ブロニー・ウェア氏の著書『死ぬ瞬間の5つの後悔』です。人生の終末期を迎えた人々が語った、切実な後悔がまとめられています。

  1. 自分に正直に生きればよかった 他人の期待に応えるのではなく、自分が望むように生きる勇気を持てばよかった。
  2. あんなに働かなければよかった 家族との時間や趣味を犠牲にして、仕事ばかりに没頭したことへの悔いです。
  3. 勇気を出して自分の気持ちを伝えればよかった 摩擦を避けるために感情を押し殺し、本当の自分を表現しなかったことへの後悔。
  4. 友人と連絡を取り続ければよかった 忙しさに紛れ、大切な絆を疎かにしてしまったこと。
  5. 自分をもっと幸せにしてあげればよかった 「幸せは自分で選べるものだ」と気づくのが遅すぎた、という後悔。

今日という日を大切に

『ライオンのおやつ』の雫や、実際に最期を迎えた人々が語った言葉は、共通して「今、この瞬間をどう生きるか」を問いかけてくれます。

人生の最期を迎えたとき、「あぁ、良い人生だった」と微笑むことができるように。 他人の目ではなく、自分自身の幸せに正直に、日々の生活を丁寧に送っていこう。

春の柔らかな日差しの中で、そんな大切なことを改めて考えさせてくれた一冊でした。

チョコパンダ
チョコパンダ

本を読んで久々に泣いちゃった(涙)

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