これは、スウェーデンの精神科医であるアンデシュ・ハンセンの著書です。現在、読んでいる最中ですが、アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズが、自分の子供にiPadの使用に慎重だったエピソードや、フェイスブックのいいね機能を開発したローゼンスタインが、その依存性がヘロインに匹敵すると感じて、自身のフェイスブックの利用時間を制限したエピソードは非常に興味深いです。
私たちの朝の習慣は、目を覚ますとすぐにスマートフォンを手に取ることです。そして、一日の終わりにはスマートフォンをベッドの脇のテーブルに置くことです。私たちは一日に2600回以上もスマートフォンに触れ、平均して10分に1度はスマートフォンを手にします。目を覚ました瞬間から寝るまで、スマートフォンから離れることが難しいのが現実です。実は、3人に1人は夜中にも少なくとも1回はスマートフォンをチェックしています。私もその一人で、スマートフォンに時間を奪われていることを自覚しています。
この現象は、何百年もの進化を経て発達してきた脳内の報酬システムが、スマートフォンによってハッキングされた結果だと、この本では説明されています。脳は新しい情報を得ることで、報酬としてドーパミンを放出します。スマートフォンは新しい情報や知識を提供し、ページをめくるたびに脳はドーパミンを放出することになります。
数十万年かけて進化した通りに機能している脳に立ち向かうことは容易ではなく、最近ではSNSアプリを削除したり、スクリーンをモノトーンに変更したり、スクリーンタイムを記録したりして、スマートフォンに時間を奪われないように努力しています。
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